【仕事術】ロジカル・シンキング入門/茂木秀昭
【要約】
いまや有名なロジカルシンキングの入門書。
多くのロジカルシンキング本が出ているが、奇を衒わないシンプルなスタイルで書かれている。
本書の構成は、
Ⅰ:ロジカルシンキングとは?
なぜ、日本人は論理的な思考を苦手としているか?
ロジカルシンキングを身につけるための、基本(帰納法、演繹法など)
Ⅱ:現実に即した問題解決に使うためのロジカルシンキング
Ⅲ:日本人が不得意とする意思決定のためのロジカルシンキング
Ⅳ:説得力を増すためのロジカルシンキング
Ⅴ:日常でロジカルシンキングを習得するための方法
筆者も書いているが、ロジカルシンキングは鍛えることで身につけることができるのだと。日本人が論理的思考を苦手としているのは、ただ教育の過程で鍛えるような経験がほとんどないからだという。
ロジカルシンキングをするための心構え
①他人の立場に立って、客観的にものをみる。
②感情的にならない。
③問題を両面から、複眼的にみる。
④結論を先に述べ、合理的な根拠で具体化する。
⑤異見の中に良い部分を見出し活かしていく。
著者はとくに、ロジカルシンキングを阻むものとして、「思い込み」や「感情」を挙げる。
上記の中では、特に⑤が自分には足りないかなー。あと、新入社員の子とかを見ると④が足りなくて、話が長ったらしいことがよくありますよね。
また筆者はセルフディベートを薦めている。
セルフディベートとは?
個人で意思決定する場合には、賛否両論を自分自身で組み立てること。新しい提案をする場合、基本争点は
①新しい提案は現実的なものか?
②新提案でメリットは得られるか?
③メリットは大きなものか?
④メリットは現状では得られないか?
⑤新提案によるメリットは、デメリットを上回るか?
日ごろから、こんなことを考えながら仕事をしていれば、もっとうまくいくのになぁと思います。
できるだけ、がんばろっと
【フィードバック】
・本、雑誌などを読むときは意識的に次のことを考える
①何を知るために読むのか問題意識をもつ
②書かれている内容について仮説を立て、それを検証する
③使われている言葉の意味(定義)を考える。
④常に「なぜ?」を考える
⑤賛否両論を踏まえて判断を下す。
【総合評価】
★★★★☆
【一言メモ】
■アリストテレスの提唱する説得の三要素として
①語り手の信頼性(エトス)
②聞き手の感情に訴えること(パトス)
③言論(ロゴス)
を挙げている。