【文化】祇園のしきたり/渡辺憲司
¥809
2011年15冊目
【要約】
おいでやす~。
日本人なら知っておきたい祇園のこと。
みなさんは祇園のこと、どこまで知っているでしょうか?
舞妓さんと芸妓さんの違いはわかりますか?
お茶屋で二時間遊んだら、いくらぐらいかかるかわかりますか?
この本は、京都・祇園の風情と魅力を紹介した本です。
序章では、日本の中でも稀有な存在である祇園の歴史的な成り立ち。
一章では、舞妓さんも含め、祇園全体の一年を紹介。
二章では、いわゆる舞妓さんの知られざる生活、一生を紹介
三章では、「一見さんお断り」であるお茶屋での遊びを紹介
京都にゆかりがない人には、なかなか分かりづらい内容だが、知っておいて損はない本。
京都にゆかりがある人には、ますます京都の奥ゆかしさに魅了される本。
普段は人が知らない世界を非常によく調査されており、祇園というものがよくわかる内容になっている。
さて、最初の質問
Q「舞妓さんと芸妓さんの違いは?」
A「簡単に言うと、舞妓さんが成長し、認められたら芸妓になれるというシステム。
つまり、一般的に思われている「舞妓さん」とは、はじめに屋形に「仕込み」として所属し、身の回り全般、祇園のしきたりを学ぶ準備期間がある。1,2年学び、京ことばを習得し、一定のレベルになれば、「舞妓」としてお茶屋にデビューする。そして、5年程度、さらに芸事を学び、認められると「芸妓」になれる。その時点でだいたい20才前後。
非常にざっくり言うと、20才以下は舞妓さんで、20才以上は芸妓さんといったところか。
そんなざっくりでは納得しませんよね。
見た目で判断するなら、着物の下に着ている長襦袢の襟の色が赤なら舞妓さん、白なら芸妓さんらしい。
本の表紙の人は、舞妓さんのようです。
次、
Q[お茶屋で二時間遊ぶといくらぐらいか?」
A「3人で二時間いると、だいたい一人五万円ぐらいらしい」
この本を読むと、祇園の師弟関係の厳しさが感じられ、古き良き日本を現在に残す伝統が感じられます。
大人の教養として、興味のあるかたはどうぞこの本を読んでください。
【総合評価】
★★★★☆
【一言メモ】
「一見さんお断り」で常連さんの紹介がないとお茶屋さんに入れないと思ってるあなた、実はいけます。といっても、そんな裏ルートではなく、京都の老舗ホテルや、料理旅館に泊まり、そのホテルからの紹介でもいけるみたいです。