【政治】東京を経営する/渡邉美樹
¥1,365
2011年25冊目
【要約】
渡邉氏は「この本は、東京都知事選出馬宣言の本でも東京都知事選へのマニフェスト本でもありません」
(P.187)と書いてますが。。。
渡邉氏が東京を「経営」するのなら、理念として
「都政は最大多数の都民の幸せのためにある」を強調しています。
自身が「外食」「介護」「高齢者向け宅配」「農業」「環境」の事業に携わってきた経験からきたものらしく、「ありがとう経営」を目指すと言っています。
本書の構成は
1:東京を経営する
2:高齢者が安心して暮らせる社会
3:子どもが夢を描ける社会
4:東京の経済力を強化する
5:財政のいっそうの健全化
6:国際都市・東京ブランドを輝かせる
7:情報を開示して、都政に「信」を取り戻す
8:「ありがとう」を集めてきた私の旅路
となっています。
ざっくり要約すると、
1:都政に企業の「経営」を導入し、無駄を省き、最適化を図る
2:老人ホームの規制緩和を行い、民間企業の参入を許可し、サービスの質向上を目指す
3:子どもが「夢」を持てるような教育にする。学校の定員総数を生徒数より多くし、生徒が学校を選ぶという構造にし、学校の競争下を図る
4:EUならぬ、AU「アジア連合」の実現。役所に仕事を任せてばかりより、現場をよく知るNPOに助成金を出す
5:東京都庁をホールディングスと位置付け、事業会社化した各部局を束ねる。給与体系の見直し(実力主義化)、人員の再配置
6:東京オリンピック開催
7:企業が株主総会をやるように、都政も徹底的に情報開示をする
8:真に大切にすべき相手を間違えない(ex.学校は生徒を、介護施設は要介護者を)
<感想>
私自身、東京都民でもないので、選挙権はありませんが、渡邉氏には投票しないと思います。
・東京オリンピックをまだ実現しようとしている
⇒成功すればいいけど、可能性は低いのでは?
・渡邉氏はかなりワンマン社長な印象
「ビルの8階とか9階から、『今すぐここから飛び降りろ!』と言った」
「派遣切りにあった若者たちに対し「人のせいにしちゃ駄目。被害者意識が強い」「何故貯金持ってないの、おかしいでしょう」「今まで税金払わないで何考えて生きて来たのか!?」(Wikipediaより)
⇒セーフティーネットは大事と言ってる人とは思えない発言ですよね。
・「政治についても、今はその中に身を置いていないので、正直なところ何もわかりません」(P.20)
⇒政治がわからない人がいきなり都知事になっちゃいけないでしょう。
【総合評価】
★★★☆☆