そこに本があるから

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【仕事術】ラクして成果が上がる理系的仕事術/鎌田浩毅

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ラクして成果が上がる理系的仕事術 (PHP新書)/鎌田 浩毅

¥777

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2011年27冊目

【要約】

昨日に引き続き「理系」シリーズですが、今回も理系の人用の本ではありません。

今回も、「理系的」な思考方法を用いて、仕事を楽にしていこうという本です。

キーワードは理系的な思考法である「アウトプット優先主義」です。

つまり、アウトプットという最終生成物から逆算して、途中のあるすべてのプロセスを決定していく方法論である。特に、本書では「文章」や「企画」という知的アウトプットを生み出すテクニックを中心に書かれていて、「文章の最初の一言が書き出せない!」って人にオススメです。

本書の構成は、3部構成からなり、

①理系的システムの整備と情報の収集

②クリエイティブな情報整理と発想法

③理系的なアウトプットの実行と将来への準備

となっている。

本書は、わかりやすく16個の「○○法」というテクニックを挙げ、仕事術を紹介している。

また、本書は名著の引用を多用しており、梅棹忠夫氏や渡部昇一氏影響を強く受けている印象を受ける。どちらも読んだことはありませんが。。。

論調としては、自分が読んだことがある人の中では外山滋比古氏のような書き方の印象。

ここでは、個人的に使えそうな方法、名フレーズを挙げていきます。

■「枠組み法」

文章を書く時などは、早い時期にできあがりの枠組みをイメージする。アウトプットのテーマを見定めて、書く前に全体の構造を決めてしまう。その後、今いけている情報だけを優先的に拾い集めて内容を練り上げる。

・アウトプット優先主義の科学者は、じつは実験する前にあらかじめ論文を書いてしまう。

■朝、仕事をスムーズにスタートさせるために

⇒当日のスケジュールは、仕事はじめの朝に書き出すのではなく、前日の仕事の終わりにあらかじめ作っておく。

■バッファー時間

⇒バッファー時間は足が出たところを補うためのマイナス対策用の時間では決してない。より高いアウトプットに改良するためのプラスのバッファーなのだ。

■「棚上げ法」

いまわからないこと、うまくゆかないことは無理に進めようとせずに、とりあえず先へ進む方法。

・本を読んでいてわからないことがあったときに、先へとページを進めていくと、前の疑問が氷解することがある。

やりやすい部分から取り掛かり、難しそうな個所はどんどん棚上げしてゆく。

■「呼び水法」-眠れるアイデアを他人に引き出してもらう

アイディアが出ないときは、人との対話により、自分の頭の中のアイディアを呼び起こし、具体的にイメージできるようにまとめる方法。

引用語録もなかなか勉強になるフレーズが多く、その文献を読みたいと思うような本でした。

以下に読みたいを思った引用文献を挙げておきます。

【総合評価】

★★★★☆

知的生産の技術 (岩波新書)/梅棹 忠夫

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知的生活の方法 (講談社現代新書 436)/渡部 昇一

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