【読書術】本を読む本③/M.J.アドラー C.V.ドーレン 外山滋比古 槇未知子
¥945
前回に引き続き「本を読む本」の三回目書評です。
【要約】
今回は読書の4レベルのうち、レベル3の分析読書の第一段階について。
レベル1「初級読書」、レベル2「点検読書」を身につけたら次はレベル3「分析読書」です。
点検読書まではできている人は多くいるでしょうが、ここからは実践できている人はとても少なくなると思います。私ももちろんできてませんでしたし、これからできるように努力しようと思います。
分析読書には、積極的読書が重要となります。
まず積極的読書の1つの約束事は
読んでいるあいだに質問をすること。その質問には、さらに読書をつづけているあいだに、自分自身で回答するよう努力すること (P.53)
ここからはただ単に読書をするだけではなく、自分から自発的な行動が必要になります。
では、質問とはどんなことに注意すべきか?著者は4つ挙げています。
①全体として何に関する本か
②何がどのように詳しく述べられているか
③その本は全体として真実か、あるいはどの部分が真実か
④それにはどんな意義があるか
これらすべてに自問自答し、自分なりの答えを見いだせなければ分析読書ができたことにはなりません。
とは言っても、いきなりは難しいと思います。
著者はこれを達成するために、8つの規則を順にやっていくことを薦めています。
今回の書評はまず最初の4つまでにします。これを分析読書の第一段階としています。
第一の規則
①「読者は、今読んでいるのがどんな種類の本かをしらなければならない」
つまり、どんなジャンルに属するか?そのジャンルの中でもどの時代か?どんな人を対象にしているか?これらをできれば読む前に認識しておくことが大事としています。これらは点検読書の基本を学んでいればできることです。
第二の規則
②「その本全体の統一を二行、三行かせいぜい数行にあらわしてみること」
本全体を非常に三行ぐらいで言い表してみることです。どんなに複雑であっても、凝縮して著者の意図を汲み取り、三行程度に抑えてみること。
第三の規則
③「読者は本の主要な部分を順序よく関連づけてしめさなければならない」
第二の規則をより広げたイメージで、本全体の中で大事な部分を抜き出し、これらが全体の中でどのような位置付けになるかを関連づける作業をすることである。
第四の規則
著者の問題としている点は何であるかを知る
著者がこの本を通して、何を問題としているのか、何について論じているのか、これを知る必要があります。
これらが、分析読書の第一段階です。
ここまでは、無意識なりにもやっている方は多いと思いますが、ちゃんと意識してひとつひとつ考えている人は少ないのではないでしょうか?
長々となってしまいました。ここまで、わざわざ読んでいただいた方、ありがとうございます。
次回は分析読書の第二段階をとりあげます。
もう、書評というか、解説になってますね。。。