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【仕事術】トヨタ式「スピード問題解決」/若松義人

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トヨタ式「スピード問題解決」 (PHPビジネス新書)/若松 義人

¥840

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【要約】

著者は、トヨタに入社後、生産、原価、購買の各部門でかの有名な大野耐一氏のもとで「トヨタ生産方式」を学び、他メーカーにトヨタ式を導入と実践にあたった経歴を持ち、トヨタ式を熟知している人である。

ご存じのとおり、トヨタは「かんばん方式」「ジャストインタイム」などの生産方式とってきており、世界規模でその方式が模倣されている。この本では、工場レベルの話ではなく、仕事にもその方式を応用できるとしている。

例えば、見えない問題を「見える化」する

{「問題がない」なんてことは絶対ない}という前提を立ち、問題がないと現在思えることは、ただ問題が見えなくなっているだけだとし、わざと問題が見える状況にする。例えば、多くの人数でプロジェクトを行っていると、うまくいって問題が見えなくなっているが、人数を減らせば、かならず問題が顕在化する。つまり「見える化」することで、問題の本質を解明し、真因を究明することで、潜在的な問題を撲滅するのだ。

これは、工場はもちろん、普段のみなさんの仕事にも言えることではないだろうか?

私自身、研究開発をいう職に携わっているが、このような考え方は、非常に大事だと思う。

また、この本では繰り返し「問題の真因を明らかにすることが大事」と主張している。

つまり、その場しのぎの対処ではなく、問題の根本原因を突き止め、早急に対策を打つことが大事と。

それには、トヨタでよく言われる「なぜ」を5回繰り返すを用いるのだと。

Aが失敗した原因はBというやり方だからだ⇒Bというやり方を選んだのはCだからだ⇒CとしてのはDの理由からだ⇒DはEからきている⇒EはFが要因では?⇒ということは、Fを対策すれば、Aが成功するのでは?

トヨタ生産方式を知っている方はもちろん、知らない方はより一層、この本を読んでもらえると、仕事のやり方を考えなおせる本だと思います。

この本には、名フレーズが多くあったので、一言メモに書き連ねます。備忘録として。

【総合評価】

★★★★★

【一言メモ】

■「問題のない現場はただの一つもなく、問題が怒らないというのは問題を隠しているか、見えなくなっているからだ」

■「現状維持ができればいい」と思うのは「いつまでもこの快適な今が続く」と思っているからでだが、実はそうではない。

■高い目標を掲げ、あるべき姿を追いかけようとするから、たくさんの問題が見えてくる。これは逆に言えば、問題があるのは、それだけ高い目標を追い求めているということである。問題が見えるのは、それだけ高みへ上昇できる可能性があるということだ。

■真因がわかるまで「なぜ」を繰り返せる人は大きな仕事ができるのだ。

■「確かな計画を立てるには、「うまくいかなかった時にどうするか考えての計画」を作らなければならない」

■失敗した時には、「なぜ失敗したのか」という真因と、「どうすればうまくいくのか」という対策を考えて記録に残す。

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