【科学】理系脳-理系に強い子どもに育てる技術/諸葛正弥
理系脳-理系に強い子どもに育てる技術 (マイコミ新書)/諸葛 正弥
¥819
2011年26冊目
【要約】
この本は、理系の人向けの本というわけではありません。ざっくり言うと、子育て本です。
題名だけじゃわかりませんが、理系的な思考のできる子の育て方が書いてあって、理系に進学させるように育てる本ではありません。
長年教育関係の仕事に携わった著者が、自身の経験から、「生きる力」を育むためには「理系脳」の素養が必要だと言います。
本書では、「理系脳」とは
①発想力②論理力③推理力④検証力⑤問題解決力
の能力をもっていることと定義しています。
これらの力は、一般的に理系の人が兼ね備える力ではあるが、これからの時代を生き抜くためには、文系理系に関わらず、生き残りをかけるため、この力を得、「自分で課題を設定できる」「自分で考える」「実行力がある」ことが必要としています。
上の5つの力を簡単に説明します。
①発想力
自分の中にインプットされている情報を的確に発想し、活用していく力。
発想力を鍛えるには、自分で物事を説明する習慣を作る。
②論理力
いわゆる論理的思考力(ロジカルシンキング)
③推理力
文字通り理窟を推測する力であり、仮説を立てていく力です。
④検証力
仮説を立てたら、実行し、検証していく力
失敗したら原因を突き止め、同じ失敗を繰り返さない。
成功した場合は、成功したのか、要因を財産にする。
⑤問題解決力
①~④を集めたもの
このような「理系脳」をもった子どもを育てるための要点を箇条書きします。
■1問に何日かけてもいいから自力で解かせる
⇒時間をかけること恐れない
■自分で教えるのではなく、質問によって子どもを動かす
⇒質問することで、自分で気づくきっかけを作ってあげる
■分かってあげずに、説明をさせる
⇒意地悪をするのではなく、より相互理解を深めるために聞く
■算数が苦手あら、まずは大いにほめる
⇒共感し、共に解決する姿勢を作って、自立よりもイメージ克服を優先する
■「勉強しなさい」は言わない
⇒代わりに彼らの自立を信じ、信頼を与える言葉をかける
■大いに遊ばせ、大いに学ばせる
⇒遊びがあるから、学習も高い質で継続ができる
■塾を選ぶなら、「反復中心」と「面倒見が良過ぎ」な塾を避ける
⇒生徒に時間を与えて、成長の機会を与えてくれるかどうかで判断する
まだまだ書きたいですが、詳細はこの本を読んでください。
私は未婚で子どもはいませんが、非常にいい事を書いている気します。
子どもがいらっしゃる方はぜひ。
【総合評価】
★★★★★