【読書術】本を読む本②/M.J.アドラー C.V.ドーレン 外山滋比古 槇未知子
¥945
前回に引き続き「本を読む本」の二回目書評です。
【要約】
今回は読書の4レベルのうち、最初の2レベル「初級読書」「点検読書」について。
■初級読書
初級読書は、読み書きのまったくできない子供が初歩の読み書きの技術を習得するためのものである。(P.27)
と書いてあるように、著者は初級読書は中学生が終わるくらいには習得できないといけないと言っている。しかし、この本が発行された1940年にはすでに大学を卒業してもこの初級読書が身につけられていない学生が多く、大学になって初級読書の講義があるくらいだと嘆いている。今も昔もそんなにかわらないんですね。
具体的に初級読書の範囲とは?
第一段階
視力、聴力が発達し、言語活動でできるようになる段階。
第二段階
短い単語を理解できるようになり、文脈をたどること、筋道をつかむことができるようになる。
簡単な本ならひとりで読むことができるようになる。
第三段階
文脈をたどって、知らない単語に遭遇しても前後の流れから単語の意味を推測できるようになる。
第四段階
ひとつの作品から得た知識を消化して、同じ主題の著者をいくらか読んだ時に、それらの主張の違いなどを比較できるようになる。
■点検読書
点検読書Ⅰ
組織的な拾い読み、または下読み
点検読書Ⅱ
表面読み
この点検読書は、まず、この本が入念に読むに値する本か?を判断するための方法である。また個人的には自分にはなじみのない分野はここから始めるのがいいかと。
最近、私が速読を習得しようとしたのも、この点検読書を素早くできるようになるためでもあります。著者自身も速読で点検読書をすべしと言っています。
では、点検読書とは具体的に?
①表題や序文を見ること。
②本の構造を知るために目次を調べる
③索引を調べる
④カバーに書いてあるうたい文句を読む。
⑤その本の議論のかなめと思われるいくつかの章をよく見ること。
⑥ところどころ拾い読みしてみる。
最近の読書術の本には良く書かれていることですが、目次をちゃんと読むということが大事ですよね。
私も最近は目次とか前書きをちゃんと読むようにしています。
著者は第3レベル「分析読書」第4レベル「シントピカル読書」にはこの「初級読書」「点検読書」がちゃんとできていないと実践できないと言っています。
「分析読書」から急にレベルが高くなりますが、「分析読書」は次の機会に・・・。